目次
はじめに
軽度の知的障害があり、人前で話すことに特に苦手意識を持つ子どもへの支援は、教育現場での大きな課題の一つです。
ダイナモ
この記事では、子どもの得意なことを活かしたコミュニケーションの学習活動について紹介します💡特に、工作活動を中心に据えたコミュニケーションの学習活動のアイデアです。
1.授業目標
- 工作活動を通じて自己表現の機会を増やす。
- 他者との協働を通じてコミュニケーションの力を高める。
- 自分の作品について他者に説明する経験を積むことで、人前で話す自信をつける。
2.想定される児童・生徒の実態
- 軽度の知的障害があり、新しい環境や人との交流に不安を感じやすい。
- 工作や手先を使う活動に興味と自信を持っている。
- 人前で話すことに対して極度の緊張や不安を感じる。
3.教材
- 工作用の材料(紙、はさみ、のり、色鉛筆など)
- ペーパークラフトなどの工作キット(子どもが得意な制作物)
- 作品を展示するためのスペース
4.活動の詳細
(1) 導入
- 授業の目的を説明し、安心できる環境づくりを心掛ける。
- 工作活動のテーマを発表し、生徒が興味を持ちやすいものから選ぶ。
(2)展開
- 生徒たちは個別または小グループで工作活動に取り組む。
- 教師は工程を確認しながら、必要に応じて助言や援助を行う。
- 工作活動の過程で、伝えたいことを意識できるよう、質問などを通して会話をする。
- 作品が完成したら、他の生徒や教師と共有し、フィードバックをもらう時間を設ける。
(3)まとめ・振り返り
- 生徒一人ひとりが自分の作品について説明する。
- 他の生徒からの質問に答える機会を設け、対話を促す。
5.評価基準(3段階)
- A(積極的に取り組み、人前で自分の意見を述べることができた)
- B(取り組みはしたが、人前で話すことにまだ不安を感じる様子が見られた)
- C(取り組むことに消極的で、他者とのコミュニケーションを避ける傾向があった)
6.指導上の留意点
- 生徒の不安を和らげるために、積極的な関わり合いと肯定的なフィードバックを心がける。
- 小さな成功体験を積み重ねることで自信を育てるよう、目標設定に注意する。
- 生徒の個々の進行速度や興味に合わせて柔軟な指導を行う。
ダイナモ
一人ひとりの生徒の興味関心や得意を活かすことで、苦手なことへも挑戦しやすくなります💡