「学校の先生は学習者のモデル!」
- 将来学校の先生になりたいと考えている人
- 教員採用試験に一発で合格したい大学生
- 教員養成に携わっていて良いアドバイスがしたい人
私は学校の教員をめざしている学生さんに関わる機会が多くあります。
入試の段階では、ある程度おなじ範囲にいた学生さんたちですが、本当に多様です。
また4年間の過ごし方でも成長する方向性や成長の仕方も異なります。
今回は、教員採用試験に一発で合格する学生さんの特徴について、これまでの経験からお話ししたいと思います!
目次
教員採用試験に合格する学生 5つのポイント
GPAとはGrade Point Averageの略です。
大学の成績をスコア化したものです。
GPAのスコアが3.0以上、もしくは3.0に近い学生は合格にも近いです。
GPAのスコアが3.0以上あれば、大学で受けている授業のほとんどが好成績だと判断できます。
- 優(80点〜89点)
- 秀(90点〜100点)
高校生活と違い、大学は教員は生活指導をしません。
そのため、自己管理力が成績にかなり関与してきます。
- 時間やスケジュールの管理
- 体調管理
- 家事(1人暮らしの場合は特に)
初年次は緊張感があるので比較的成績が安定しています。
一方で、大学では成績のことで教員から注意されたりすることが著しく減ります。
そのことに気づき始めたときに成績に違いが出てきます。
「注意されないからいいか」
「他の人に迷惑をかけていないからいいか」
学生生活が経過するにつれて、
良(70点〜79点)
可(60点〜69点)
に慣れてきます。
その結果、2点代のGPAが一般的になります。
一方で「揺るがない目標がある」学生はGPAが下がりません。
ど根性の優・秀キープです。
- (高い学力)+(高い自己管理能力)🟰高いGPAスコア
上の状態を4年間継続できる学生は学習者としてとても優れたモデルと言えるでしょう!
これには本当に頭が下がります🙇
大学生は自分で仕事を選ぶことができるのですが、以下のようなポイントを最優先にしている人も多いです。
- 給料が良い
- 休みがとりやすい
- 残業がない/少ない
- 仕事が楽
教員は労働環境が過酷であるという報道は多くあります。
そのため、教育社会学の授業や教育実習を経験すると目標が揺らぎます。
「自分の周りの人が納得してくれる教員にならない理由探し」
これが無意識に始まっている場合があります。
成長につながる経験をしているのですが、教員という仕事のネガティブな側面に注目が集まっている状態です。
※このマインドのまま就職活動に入ると「企業理念への共感」よりも別の何かを優先する場合があります。
一方で、
「学校の先生になって、子どもたちが主体的で豊かな人生にできる力を育みたい!」
このような「社会のために自分の力を発揮する!」という視点で、揺るがない目標を持っている学生は、様々な経験をポジティブにとらえ、糧にしていく状態になっています。
その結果、以下のような違いが生まれます。
- 実体験と講義内容が結びつくので学修の質が高まる
- 大学時代に努力してきたことが「教職に関連するエピソード」になる
- 教育実習での経験をイキイキとした表情で話せる
- 研究授業について、準備・授業展開・子どもの様子・指導を受けた内容など、詳細に語れる
この「揺るがない目標」を持つに至った経緯やモチベーションを維持できる要因はそれぞれです。
以下のようなケースは多い印象です。
- 仕事の魅力を聞かせてくれる存在が身近にいる
- 良いロールモデルがいる
環境の要因が大きいとも言えそうです。
「良い意味で周りを気にしない」も関連が大きいでしょう。
大学生活は自由です。
勉強するのも自由、遊ぶのも自由、アルバイトをするのも自由、起業するのも自由、何もしないのも自由。
自由な状況の中で教員という目標に向かって時間と体力を使い続ける「継続力」
これはかなり大きな違いを生み出します。
継続力に影響するのは次のようなことが考えられます。
- 目標や将来のイメージをはっきりもっている
- 受験勉強に全集中した経験をもっている
- スポーツや文化活動に全集中した経験をもっている
- 一緒に努力できる仲間をもっている
- 自分のモチベーションが高まる環境を知っている
- 「やらないこと」に不安を感じる
- 「最後までやり遂げた経験」にプライドをもっている
これを読むと、継続することを指導・支援してもらえる環境で力をつけてきたことがわかると思います。
大学生では間に合わないということではありません。
指導する役割の人、サポートする役割の人が大学には必ずいます。
主体的に動いて指導・支援してもらいましょう💡
同じ目標に向かって努力している仲間がいることも大切です。
相互に影響しあって、モチベーションを高めましょう💡
- 様々な誘因を回避できる
- 自分の達成状況を他者と比べないので無駄に動揺しない
- 自分の理想に向かっているので受験倍率に一喜一憂しない
「易きに流されない」と言いかえることもできます。
繰り返しになりますが、大学生は自由です。
学生それぞれが自由な時間の使い方をしていますので、色々な誘いがあります。
これを華麗にスルーすることができます。
また、安心するために他の人の状況を知ろうとしたりすることもありません。
あったとしてもかなり少ないです。
ご存じのとおり、他の人の達成状況を知ったところで不安や焦りしか生まれません。
他者の低い達成状況を知って安心したところで、成長へのモチベーションは高まりません。
もちろん、不安や焦りがエネルギーになる人はそれでもいいと思います。
周りを気にしない人というのは、「自分の理想や目標に真っ直ぐである強さ」があると言えるでしょう。
- 「成長を促して欲しい」 > 「ありのままの自分を受け容れて欲しい」
採用試験に一発で合格していく学生さんは、自分を理想に近づけること、成長させることを最優先にします。
そのため、以下のような発言をする印象があります。
「気になるところがあったらおっしゃってください!」
「また見ていただいてもよろしいでしょうか?」
「また相談させてください!」
「こんなんじゃまだダメなんです」
「もっと良い伝え方はどうしたらいいですか!?」
「知らないので教えてください!」
教職員はハラスメントリスクを避けようと思うと、一定の距離を保って、無難なことを言いがちになります。
心理的な動揺や衝撃を与えるのは自分以外の誰かである方が安全だからです。
一方で、上記のような、教職員の力を引き出す発言をする学生もいます。
この力を「上手にアドバイスを求められる」と表現しました。
自分の現状を整理した上で、「自分に必要な何か」を的確に求められる学生は段違いの速度で成長していきます。
「質問力が高い」と言いかえても良いかもしれません。
このように考えると、主体的に周囲の人に働きかけていく力は
「自分の成長速度を高める環境を自分で作れる」
ということになります。
それまでの人生で「自分のことを考えてくれる良い支援者に囲まれてきた影響」も大きいかもしれません。
繰り返しになりますが、大学生からでも全然遅くはありません。
自分を高めてくれそうな人を探し出して、味方になってもらいましょう💡
まとめ「シンプルに、学習者としてやるべきことをやる!」
教員は学びのモデルであり、学びのリーダーであることが求められます。
子どもたちは先生の言葉からも姿勢からも学んでいます。
勝負どころでは日頃の考え方や取り組みが現れます!
学生生活のうちにその習慣を身につけておきましょう💡
最後までお読みいただきありがとうございました😊✨