稚内からフェリーに乗り込み、愛用のキャンピングカーと共に目指したのは、北の孤島・利尻島。この旅の目的は、日本で一番行きにくいと言われる名店「利尻らーめん味楽」の「焼き醤油ラーメン」、地元グルメの「利尻昆布エキス入りホタテカレー」、そして利尻山登頂という、食と挑戦の旅でした。
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遠く、険しく、それでも挑みたい「味楽」の壁
利尻島に昼過ぎに到着後、早速「味楽」へと直行しました。ミシュランのビブグルマンにも選出され、「一つ星の味」と称されるこの店は、その評判通り、想像を絶する行列。残念ながら、この日は時間切れで入店を断念せざるを得ませんでした。

翌日は、利尻富士とも呼ばれる利尻山(標高1,721m)に挑戦。登頂までの道のりは長く、特に山頂に至るまでの裾野の長さに体力を削られましたが、苦労の末に辿り着いた頂からの景色は、まさに絶景の一言。眼下に広がる雲海と、海に浮かぶ礼文島の雄大な眺めは、13時間にも及ぶ過酷な登山を忘れさせてくれるほどの感動でした。


登山後のご褒美!至高の「焼き醤油らーめん」
登山の疲れを引きずりつつも、旅のもう一つのハイライトである「味楽」への再挑戦を決意。翌朝、開店前に予約を入れ、ついに念願の入店を果たしました。
席に着き、目の前に現れた「焼き醤油らーめん」のスープを一口。その瞬間に得られた衝撃は、忘れられません。
「これはもうラーメンのスープではない」――そう断言できるほどの超高級な味わい。昆布の王様と呼ばれる利尻昆布をふんだんに使用した出汁に、焦がした醤油の香ばしさが加わり、濃厚でありながらも澄み切った、深く奥行きのある旨味が口の中に広がります。これぞまさに、ミシュランも認めた「絶品」の称号にふさわしい、至高の逸品でした。

利尻の恵みを堪能する
そして、目標の一つであった「利尻昆布エキスのホタテカレー」も堪能。利尻昆布の上品な旨味がホタテの風味を引き立て、島ならではの贅沢な味わいを堪能することができました。
キャンピングカーでの自由な旅は、フェリーでの移動や、日本一と言われる難度の高いラーメン店への挑戦、そして利尻山の雄大な自然との対峙と、忘れられない経験の連続でした。利尻島の豊かな自然と、その恵みを凝縮した「味楽」のラーメンは、旅の疲れを一瞬で吹き飛ばすほどの感動を与えてくれました。