指導方法の創意工夫
自立活動解説P120
個々の児童又は生徒の実態に応じた具体的な指導方法を創意工夫し,意欲的な活動を促すようにするものとする。
自立活動の指導の効果を高めるためには,児童生徒が積極的な態度で意欲的な学習活動を展開することが必要である。
このためには,個々の児童生徒の実態に応じた具体的な方法を創意工夫することが大切である。
この場合,指導方法が,指導目標の達成に有効なものであるよう留意する必要がある。
目次
児童生徒一人一人の実態に応じた指導方法
児童生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等は多様である。
このため,個別の指導計画を立てることが不可欠であると同時に,指導方法も児童生徒一人一人に適したものでなければならない。
したがって,特定の方法をすべての児童生徒に機械的に当てはめるのではなく,個々の児童生徒の実態に適合した方法を創意工夫することが必要となる。
指導の戦略を練るのが個別の指導計画です。
指導方法を選択した背景がわかる重要な情報です。
意欲的な活動を促す指導方法
児童生徒の意欲的な活動を促すためには,児童生徒が興味や関心をもって主体的に取り組み,成就感を味わうことのできるような指導方法を工夫することが大切である。
この場合,少なくとも,教師からの一方的な働き掛けに終始する方法や画一的な方法にならないよう留意する必要がある。
- 個々の児童生徒の実態に応じて
- 指導目標が明確にされ
- 具体的な指導内容が設定され
- それらを組織して個別の指導計画が作成される
それに基づいた指導に当たっては,それらの指導内容にふさわしい指導方法を工夫する必要がある。
自立活動の指導に適用できると思われる方法又は方法の裏付けとなっている理論が幾つか想定される。
それらには,例えば,
- 心理療法
- 感覚訓練
- 動作の訓練
- 運動療法
- 理学療法
- 作業療法
- 言語治療
等があるが,これらの理論・方法は,いずれも自立活動の指導という観点から成り立っているわけではない。
これらについては,実際の臨床においてそれなりの効果があると評価されていても,それらは,それぞれの理論的な立場からの問題の把握及びその解決を追求しているものであることを忘れてはならない。
したがって,その方法がどのように優れていたとしても,それをそのまま自立活動の指導に適用しようとすると,当然無理を生じることをあらかじめ知っておくことが必要である。
これらの点を十分に踏まえて,特定の指導に有効であると思われる方法を選択し,それを自立活動の指導に適合するように工夫して応用することが大切である。
その際には,児童生徒自身が,指導目標に照らした課題に自ら取り組むことができるように,指導の段階や方法を工夫する必要がある。
つまり,指導の課題や段階を児童生徒の実態に即して細分化し,それに応じた方法の適用を工夫することが大切である。
とりあえず〇〇法や△△トレーニング、◇◇メソッドをやっていたら無難ということではありません。
指導方法を創意工夫で柔軟に練ることができるのが自立活動の良さです♪