目次
プロローグ:あの頃のときめきをもう一度
「時が経っても、本当に良いものは色褪せない」
そう確信する出来事が、私の中で静かに、そして確かな喜びとともに起こっています。
今から遡ることおよそ30年。まだインターネットが一般に普及し始めたばかりのあの頃、MacintoshのOSは「Mac OS 8.6」でした。あのシンプルなインターフェース、懐かしの起動音、そして「フライングトースター」に代表されるユニークなスクリーンセーバー…。
思えば2015年、私は修理から戻ってきたWindowsノートPCで、エミュレーターソフト「SheepShaver」を使ってMac OS 8.6を仮想環境で動かし、一人悦に入っていました。(それが冒頭のFacebookの切り抜き写真です!)
そして今、2025年。私はこの「時を超えた相棒」を最新のMacBook Airへと連れてきました。
第一章:2015年の熱狂と、SheepShaverの存在
写真に写っているのは、WindowsノートPC上で動くMac OS 8.6の起動画面と、スクリーンセーバーのフライングトースター、そしてお絵描きソフトのキッドピクスの起動画面です。
当時の私は、古いOSを動作させることの技術的な面白さに夢中でした。
- sheepshaver:Mac OS 8.5から9.0.4までを、PowerPCエミュレーションで動かすことができる魔法のようなソフト。
- 起動ディスク:苦労して用意した起動ディスクイメージ。
- ソフトウェア:キッドピクスやランドセル、そしてゾンビーニなどの懐かしのソフトたち。
「動いた!」「トースターが飛んでる!」 このシンプルな感動は、最新OSのどんな派手な機能よりも、私をワクワクさせてくれました。古い機械もOSも、結局は**「人が操作するもの」**。古くても十分に使えるロマンがそこにはありました。
第二章:10年後の大引っ越し!MacBook Airへの移行
あれから10年。WindowsノートPCは現役を退き、私のメインマシンはM1チップ搭載のMacBook Airへと進化しました。
現在のMacで30年近く前のOSを動かす。このロマンを諦めるわけにはいきません。
幸いなことに、SheepShaverは今も開発が続けられており、有志の手によってApple Silicon(M1/M2/M3)のMacでも動作可能なバージョンがリリースされています。(ここが一番感動したポイント!)
移行作業のポイント:
- SheepShaver for Apple Siliconの導入。
- 以前使用していた起動ディスクイメージ、ROMファイルなどを新しいMacBook Airへ移植。
- 設定ファイルの微調整。
結果は…大成功です!
現行のmacOSのデスクトップの上で、あの懐かしい四角いメニューバー、クラシックなウィンドウを持ったMac OS 8.6が、まるで標準アプリのように軽快に動作しています。

エピローグ:一人楽しむ、贅沢な時間
最新の高速なMacBook Airの性能を、30年前のOSが静かに独占している。この状況が、なんとも言えず贅沢で、そして可笑しいのです。
- ブログを書く手を止め、気分転換にキッドピクスで稚拙なお絵描きをしてみる。
- AfterDark(スクリーンセーバー)を起動し、夜空を舞うフライングトースターを眺める。画像は、ディズニーの美女と野獣のスクリーンセーバー、誰も知らないだろうなー😞

もちろん、実用性だけを考えれば何の役にも立ちません。 しかし、これは私の**「タイムマシン」であり、技術の進化を肌で感じられる「生きた博物館」**なのです。
最新のテクノロジーの上に、古い文化をそっと載せて遊ぶ。 この一人遊びこそが、私のデジタルライフにおける最高のロマンティック・ホビーなのかもしれません。
これからも、このMac OS 8.6環境を大切に、時々立ち上げてはニヤニヤしようと思っています。