【指導案】知的障害や発達障害のある子どもへの段取り力向上のための学習活動【実践のヒント】

はじめに「段取りを立てることが苦手であることのデメリット5選」

知的障害や発達障害がある子どもの中には段取りを立てて計画的に行動することが苦手なケースがあります。
段取りを立てて行動することが苦手であると以下のようなデメリットが生じる場合があります。

時間の浪費

計画性がないため、効率的に時間を活用できず、時間が無駄に過ぎてしまうことがあります。これは学校生活や将来の職場でも不利益をもたらす可能性があります。

ストレスの増加

何をいつやるべきか明確でないため、常に何かを忘れているかもしれないという不安を抱え、ストレスが増加します。これは心理的な不安定さを引き起こすことがあります。

達成感の欠如

タスクを計画的にこなすことができないため、物事を成し遂げたという達成感を感じにくくなります。これが自己効力感の低下につながることがあります。

社会的スキルの欠如

計画を立てて協力してタスクを遂行することが困難なため、チームでの作業や社会生活において必要な協調性や交渉スキルの発達が妨げられます。

学習の遅れ

学校での課題やプロジェクトが計画的に進められないため、学習の進度が遅れがちになり、結果的に学業成績にも影響を及ぼすことがあります。

ダイナモ
ダイナモ

今回の記事では、段取りを考えて計画的に行動できるようになることを目指した学習活動のアイデアについて紹介します💡

1.授業目標

  • 生徒が自らの日常生活や学校生活で必要な活動を計画し、実行できる力を養う。
  • 各自の能力に応じた目標設定を促し、小さな成功体験を積み重ねることで自信をつける。
  • 行動を始める前に、段取りを考えることの良さを学ぶ。

2.想定される児童・生徒の実態

  • 知的障害や発達障害がある生徒で、日常生活の中で計画的に行動することが難しい。
  • 簡単なタスクでも段取りを立てて行動できずに苦労している。

3.教材

  • タスクカード(日常の各活動を示したカード)
  • プランニングボード(活動の順番や必要な道具を整理するためのボード)

4.活動の詳細

(1) 導入

  • 具体的な日常のシナリオを提示し、どのような活動が必要かをクラスで話し合う。
  • 計画的に行動をしないことのデメリットについて気づけるよう、例示しながら話し合う。

(2) 展開

  • 生徒にタスクカードを使用して自分の1日の計画を立てさせる。
  • 各自が計画に基づき活動を実際に行うロールプレイを実施。

(3) まとめ・振り返り

  • 実施した活動について振り返り、うまくいった点や改善点を自己評価させる。

5.評価基準(3段階)

  • A(良好):独立して日常の計画を立て、それに沿って行動できる。
  • B(やや良好):支援があれば計画を立て、行動できる。
  • C(改善必要):計画を立てる際に多くの支援が必要。

6.指導上の留意点

  • 各生徒の能力と進捗に応じて、個別のサポートを強化する。
  • タスクの難易度は生徒の能力に合わせて調整し、達成感を得られるようにする。
  • 手数を多くしすぎて失敗体験にならないよう、少ないタスクから始めるようにする。

おわりに

ダイナモ
ダイナモ

計画を立てて行動することのメリットに気づくことができたら、その力は生涯にわたって役立つものになることが見込まれます✨

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


PAGE TOP
Verified by MonsterInsights