児童又は生徒の学習状況や結果を適切に評価し,個別の指導計画や具体的な指導の改善に生かすよう努めること。
目次
自立活動における評価
自立活動における幼児児童生徒の学習の評価は,
- 実際の指導が個々の幼児児童生徒の指導目標(ねらい)に照らしてどのように行われ
- 幼児児童生徒がその指導目標(ねらい)の実現に向けてどのように変容しているか
を明らかにするものである。
また,幼児児童生徒が
- どのような点でつまずき
- それを改善するためにどのような指導をしていけばよいか
を明確にしようとするものでもある。
自立活動の指導は,教師が幼児児童生徒の実態を的確に把握した上で個別の指導計画を作成して行われるが,計画は当初の仮説に基づいて立てた見通しであり,幼児児童生徒にとって適切な計画であるかどうかは,実際の指導を通して明らかになるものである。
したがって,幼児児童生徒の学習状況や指導の結果に基づいて,適宜修正を図らなければならない。
指導の結果や幼児児童生徒の学習状況を評価するに当たっては,
- 指導目標(ねらい)を設定する段階において
- 幼児児童生徒の実態に即し,その到達状況を具体的に捉えておく
ことが重要である。
例えば,中学部の生徒について,「自分の病気を理解する」ことを指導目標とした場合,「学校での健康状態の把握において,平熱などの通常の状態を知り,シートに記入しながら,自ら不調に気付く」というように,
- 生徒の生活年齢や病気の状態
- 将来の進路や生活の場
等との関係において,
- どのような場を想定し
- 何を
- どのような方法で理解させるのか
を明らかにしておく必要がある。
また,「1週間のうちに3回検温をし忘れることがあった」など,その生徒の具体的な行動や観察できる状態として評価が可能になるように工夫することが必要である。
具体的な行動、数値が記載されていると達成の状況は明確に判断できます♪
数値目標も、なぜその時間や回数なのか、理由がわかれば子どもとも共有しやすくなります!
評価を活用する
指導と評価は一体であると言われるように,評価は
- 幼児児童生徒の学習評価
- 教師の指導に対する評価
でもある。
教師には,評価を通して指導の改善が求められる。
したがって,教師自身が自分の指導の在り方を見つめ,幼児児童生徒に対する適切な指導内容・方法の改善に結び付けることが求められる。
指導目標(ねらい)を達成するための学習は,一定期間にわたって行われるが,その間においても,幼児児童生徒が
- 目標達成に近付いているか
- 教材・教具などに興味をもって取り組んでいるか
など,幼児児童生徒の学習状況を評価し,指導の改善に日ごろから取り組むことが重要である。
こうした学習状況の評価に当たっては,教師間の協力の下で,適切な方法を活用して進めるとともに,多面的な判断ができるように,必要に応じて外部の専門家や保護者等と連携を図っていくことも考慮する必要がある。
また,保護者には,
- 学習状況や結果の評価について説明
- 幼児児童生徒の成長の様子を確認してもらう
- 学習で身に付けたことを家庭生活でも発揮できるよう協力を求める
ことが大切である。
評価は,幼児児童生徒にとっても,
- 自らの学習状況や結果に気付き
- 自分を見つめ直すきっかけ
となり,その後の学習への意欲や発達を促す意義がある。
自立活動の指導においては,幼児児童生徒が,自分の障害と向き合うことが多くなる。
- 障害のある自分を知り
- 受け止め
- それによる困難を改善しようとする意欲をもつこと
が期待される。
したがって,自立活動の時間においても,学習前,学習中あるいは学習後に,幼児児童生徒の実態に応じて,自己評価を取り入れることが大切である。
その際,例えば,動画で撮影した指導の前と後の様子を本人に確認させることなどにより,自己や他者の変化に気付かせ,よりふさわしい応対の方法等について考えさせることが大切である。
元気がでる評価であることが大切です!
現状を把握し、少し先の明るい未来が想像できるような評価にしましょう♪